仏壇は関係ないと思うなかれ!実は皆さんの知らない魅力が一杯。
そんな「川辺仏壇」について今回はご紹介します。
川辺仏壇は,輪島塗や伊万里・有田焼などと並ぶ国指定の伝統的工芸品です。
約800年と言われる長い歴史を持ち,全国の仏壇の中でも他産地に先駆け,昭和50年に伝統的工芸品に指定された由緒正しい仏壇です。その生産量は日本一,二位を競います。
普段何気なく眺めている仏壇も,よく見ると細かい細工があちこちに施されていて,その細工の見事さは芸術品といっても過言ではありません。仏壇をじっくりと鑑賞し,楽しんでみるのも絶対お薦めです。
川辺仏壇は,今もなお昔からの伝統的な技法を受け継いでおり,作業工程のほとんどを手作業で行っていて,1本の仏壇の完成までには,分業化された7つの工程があります。木地・彫刻・宮殿・金具・蒔絵・塗り(漆)・仕上げ(金箔塗り,組み上げ)と,時間をかけて丁寧に仕上げていきます。
職人の技の競演です。
どれも緻密で繊細な作業で,職人の鍛錬された技術には目を奪われてしまいます。
こうやって出来上がった仏壇は,見た目が豪華で美しいばかりでなく,丈夫さも折り紙付き。少し手入れさえすれば,何十年も持つといわれています。
パーツ毎の補修もでき,愛着が湧いて家宝となっていくこと請けあい。現在は,伝統的な大きさ形の仏壇だけではなく,団地サイズや洋間にも合うような製品も作られています。仏壇に手を合わせ祖先を敬う心の余裕,心の豊かさを持ちたいものです。
また,川辺仏壇製産における各種の卓越した技術は仏壇以外の物も生み出しています。「神輿」もその一つで,その見事さは必見というしかありません。
そのほか確かな技術を生かした木製器,ネクタイ
ピン,酒器なども作られています。
詳しくは,鹿児島県川辺仏壇協同組合,川辺仏壇金具協同組合のホームページをご覧ください。
ところで,この川辺仏壇,結構,全国で目にすることができるんです。
というのも,川辺仏壇は,その質の高さから,他の生産地から発注を受け,その産地のブランド名で販売されていることがあるんです。
だから,みなさんの家にある仏壇も,もしかしたら川辺仏壇かもしれませんよ。
今年の11月8日〜11日の4日間,鹿児島アリーナで,全国伝統的工芸品フェスタが開催されます。
全国の伝統的工芸品と一緒に,川辺仏壇も展示されますので,是非,足を運んでください。
▽▽関連ホームページ▽▽
鹿児島県川辺仏壇協同組合(http://www.kawanabe-butudan.or.jp/)
川辺仏壇金具協同組合(http://www5.ocn.ne.jp/~mikosi/) |